2009年5月4日月曜日

5/4(祝) 偽りの夜明け

 日銀の白川総裁は4/23に「日本経済は1990年代の低成長においても、何度か一時的な回復局面を経験したが、このことは経済がついに牽引力を取り戻したと人々に早合点させる働きをしたように思う」と指摘。その上で「これは『偽りの夜明け』とも言うべきものだったが、人間の常として、物事がいくぶん改善すると楽観的な見方になりがちだ」と述べ、一時的な回復を本当の回復と見誤ることに警鐘を鳴らした。麻生総理も総理就任当初、今回の不況は全治3年という話をされていたが、確かに3年で、1929年の米国も、1989年の日本も、 2000年のITバブルも、株価の底入れに3年近く掛っていた。今回の米国株のピークは2007年10月ですから、3年先だと2010年後半以降となる。ちなみに、EU(欧州連合)では4日、ユーロ圏(16ヵ国)などの経済見通しを発表し、金融危機、貿易の縮小、住宅市場の冷え込みを理由に、ユーロ圏の2009年の実質域内総生産(GDP)成長率予測を1月の前年比▼1.9%から2.1%引き下げ、▼4%とした。最近の株式市場での投資心理が好転していることは好ましいことだが、やや楽観的になり過ぎているように感じられる。GW明けは冷静に利食い売りや戻り売りを実践することが賢明ではないだろうか。

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