2009年5月19日火曜日

5/19(火) 景気安定と失業増

日経平均 9290.29 △251.60
為替(15時) 96.35-40/米ドル
 ガイトナー米財務長官は18日、米誌主催の昼食会で「経済成長率がプラスに転じても、多くの米国民にとって心地良い状況にはならない」と述べ、米景気が安定しても失業の増加は長引くとの見通しを示した。またガイトナー氏は金融市場が小康状態になっていることなどを挙げ「米景気の悪化ペースは鈍化している」と指摘したが、「この先も道は平たんではなく、しばらくは脆弱な状況が続く」と語った。
 このコメントにおける景気の安定とはどのようなニュアンスなのだろうか?おそらく、昨年来の世界景気急減速は一服し、四半期ベースでは前期比プラスに転換するのではないかとの見方だろう。特に1-3月期のGDP(国内総生産)のマイナス幅は例えば日本で前期比▼16%程度が予想されており、その低水準(1-3月期)からは若干ながらでも4-6月期はプラスになったとしても、景気が底打ちしたとはまだ言えないだろう。雇用悪化、個人消費の低迷、企業業績の低迷という負の連鎖を断ちきり継続的に景気回復軌道に乗せるまでには、燻り続ける欧米金融不安の解消が必須だが、当社では、2009年中の解消は難しいと見ている。

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