2009年5月13日水曜日

5/13(水) 米ドルへの信認

日経平均 9340.49 △41.88
為替(15時) 96.45-50/米ドル
 英BBC放送は12日、民主党「次の内閣」の財務相を務める中川正春衆議院議員が、「民主党が政権を握ったら、ドル建ての米国債は購入しない」と発言したと報じ、為替市場でドルが対円で売られる要因となった。次期総選挙後に政権を担う可能性がある民主党の幹部が、ドルの安全性に懸念を表明したことで、ドルに対する不安が強まったとみられる。オバマ大統領が提出した予算教書では、2009会計年度(08年10月―09年9月)の財政赤字を1兆8410億ドル(約180兆円)と予測、赤字幅は2月に提出した予算の基本方針での予測に比べ、890億ドル拡大した。米財政赤字は国内総生産(GDP)比で戦後最悪の12.9%まで悪化している。今後もGM問題、ストレステスト後の金融不安に対する公的資金の投入の可能性、追加の景気刺激策など、さらなる財政赤字の拡大の可能性が高まる中、中川氏の米ドルへの信認低下への発言は、妥当な意見であろう。市場関係者の中では、米ドルに変わる基軸通貨が見当たらないので多少の信認低下があっても基軸通貨の地位は維持するだろうとの見方が多いようだが、2008年からの不況は100年に一度の危機であるかもしれないことを留意しておくべきだ。

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