2009年4月26日日曜日

4/26(日) コスモスイニシア、私的整理へ

 ジャスダック上場のマンション販売大手、コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)が債務負担を減らして経営再建をめざす私的整理に踏み切ることで銀行団と調整に入った。事業の縮小や再構築などの再建計画を示す見返りに、3メガバンクや住友信託銀行など約40の取引金融機関に債務の株式化や返済期限の延長を要請する。銀行団と協調して有利子負債を削減し、経営を立て直す。同社はMBO(経営陣が参加する買収)で2005年にリクルートグループから独立し、現在の筆頭株主は東京スター銀行の筆頭株主でもある投資ファンド大手のユニゾン・キャピタル。マンション販売が落ち込み、過去の投資に伴う約2000億円の有利子負債が重荷になっている。
 3月上旬以降の株式市場は米官民投資プログラム(バットバンク)や、各国の経済対策、リーマンショック後の景気急落が一部経済指標の下げ止まりから落ち着きを見せ始め、投資心理が好転している。しかしながら、今回のコスモスイニシア問題だけでなく、国内大手銀行の中にはノンリコースローン(非遡及型融資、借り手は債権全額の返済責任を負わないが貸し手が責任を負う分貸出金利が高い)を2005年ごろから残高を増やしているところもあり、今後は銀行の業績に大きく影響を及ぼす可能性がある。現在楽観的な見方が増えている株式市場も、今後は慎重な投資行動を想定した方が良さそうだ。

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