2009年1月25日日曜日

1/25(日) 米・欧10年国債利回り上昇

 日米欧の主要国はリーマンショック以降、世界同時不況を少しでも食いとめようと、政策金利を引き下げている。そのため短期債(期間2年以下)だけでなく、長期債(期間10年以上)の利回りも昨年末までは金利低下(債券価格は上昇)傾向であった。世界的に株価が低迷しており、安全資産である国債に資金が流れていた。(米国債10年物はリーマンショック直前(9/12)の利回りは3.74%→(12/30)2.10%まで低下)しかしながら、特に米国、英国では景気刺激策に伴う国債増発懸念から年明けから金利が上昇傾向である。一時的な変動にすぎないかもしれないが、国債増発されることは各国とも回避できないので、トレンドが変わったと見るべきであろう。
 2008年の信用収縮により、金融マーケットは大混乱の1年で、現在はその流れが落ち着きつつあるようだ。現に米シティやバンカメ(バンク・オブ・アメリカ)の実質国有化で両社の株価は大きく下落したが、NYダウは大きく落ち込んでいない。今後留意しておかなければならないのは、日米欧ともに利下げを行い、日米は実質ゼロ金利、ユーロ市場の下限と言われる2%まで低下しており、収縮したとはいえマネーは低金利下の安全資産に滞留していることだ。オバマ政権発足後、各国が協調して金融不安対策をさらに講じてくれば、予想外の不景気の株高があり得るかもしれない。

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