2009年3月29日日曜日

3/29(日) 社債発行が急回復

 リーマンショック後、金融市場でのファイナンス(資金調達)は麻痺状態が続いているが、社債市場において格付けの高い企業が資金調達に動き始め、社債投資家も投資を復活し始めているようだ。英米調査会社ディールロジックによると、年初から3/19までの社債発行額は(金融除く)4345億ドル(約42兆5200億円)と昨年10-12月期から倍増、4半期で過去最高だった昨年4-6月期(3452億ドル)をすでに上回るという。(本日日経1面参照)金融機関が融資に慎重なため、多少金利が高くても資金調達がしやすい高格付け企業が長期的な資金手当てを行っている。
 資金調達の目的は景気悪化の状況下で、大手優良企業が企業買収の好機と見て買収資金を調達に動いているようだ。例えばスイスの製薬大手ロシュ・ホールディングは、米バイオ医薬品大手ジェネンテックの敵対的買収に必要な資金の一部を調達するため、米国の社債市場を利用し、160億ドルを調達した。世界的な景気低迷は2009年中も続くとの見方が大勢だが、2010年以降の世界経済の回復局面に向け、企業活動は着々と進んでおり、優勝劣敗が明確になってくるであろう。その芽を着実に発見し調査・分析の上、投資行えるかどうかで投資における優勝劣敗が決まってくるだろう。

0 件のコメント: