2009年3月21日土曜日

3/21(土) 米、積極的財政出動

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為替(NY20日終値) 95.90-00/米ドル
 米議会予算局(CBO)は10月から始まる2010会計年度の予算編成に向けた経済・財政見通しを発表し、09年の実質経済成長率はマイナス3.0%と予測。09会計年度の財政赤字は国内総生産(GDP)比で13.1%に膨らむとした。オバマ政権が2月に示した見通しよりも厳しく見ている。CBO見通しによると、09年度の赤字は1兆8450億ドル(約177兆円)。例えばユーロ圏では平時はGDP比3%以内を目処にしていることを考慮すると、非常時とは言え、米国の積極的な財政支出が数字でも証明された。
 米国の積極的財政出動に関して、野党共和党は「孫の世代に大きなツケを残す」など、批判的姿勢を強めている。経済が非常時なだけに、米政府の舵取りが正しいか否かは後の歴史が証明することになるが、当社は世界経済の需給ギャップという難題解決には財政出動が有効な政策だと考える。マーケットでも赤字国債の増加で金利上昇(債券価格下落)ドル安懸念が根強く残るだろう。財政赤字や証券化商品の不良資産の解決のために、積極的に財政出動し、インフレ政策(負債の負担感が低減できる)を志向しているかはわからないが、今後の投資は中長期的なインフレ対策を考慮せねばならない。

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