2009年4月30日木曜日

4/30(木) 日本経済は夜明け?

日経平均 8828.26 △334.49
為替(15時) 97.31-36/米ドル
 経産省が30日発表した3月の鉱工業指数速報(季節調整済み、 2005年=100)によると、生産指数は前月比1.6%上昇し、前年同月比では34.2%の低下となった。製造業の生産活動は底入れし、日本経済も夜明けが見えてきたとの見方も台頭している。昨年のリーマンショック以降の景気急降下がさすがに一服し、景気指標の一部に下げ止まり感が出てきており、3月上旬の株価低迷期と比較しても明らかに投資心理も改善し、市場関係者も景気見通しに対して楽観的な見方が増えてきている。
 今後の株価動向は、世界景気が回復局面に入るか否かの見方で決まってくるであろう。大きく分けると三つにシナリオが想定されるのではないか。①年内にレの字的な回復:景気対策などを背景には底打ち後、緩やかな回復局面に入る、②L字型:一時的に景気対策などで景気悪化は止まるが回復力は鈍く横ばいが続く、③景気底打ちは2010年以降:景気対策などで一時的に下げ止まったかに思われるが、実体経済の悪化からの雇用の悪化で消費マインドは冷え込みデフレが進行する、であるが、当社では①10%②50%③40%の確率と見ている。

2009年4月29日水曜日

4/29(祝) 米、景気指標の下落が一服感

NYダウ(28日終値) 8016.95 ▼8.05
為替(NY28日終値) 96.40-50/米ドル
 米国不動産価格の代表的指標である、2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数で全米主要10都市の住宅価格指数は前年比▼18.6%だった。前年比で過去最大の落ち込みを示さなかったのは16カ月ぶりで、住宅市場の底入れが近い可能性が示され、前月比は▼2.2%だった。 前年同月比で下落したものの、下落幅が過去最大となった1月と比べ縮小した。また、4月の消費者信頼感指数は前月の26.9(1985年=100、季節調整済)から39.2へ2005年11 月以来の大幅な上昇となり、市場予想も上回った。
 3月上旬以降の堅調相場は米国の一部指標に下げ止まり感が出始めたことが背景にあるが、今後のマーケットの方向性を占う意味で、G7での声明通りに年内に景気回復を始めることが株価上昇には必須だ。リーマンショック後の世界経済は景気急降下の状況であったので、急降下を半年ほど経てこの時期に下げ止まり感や一服感が出るのは当然だ。むしろ金融不安から実体経済に波及し始め、今後は消費者ローン、商業不動産ローンなどの不良資産化が懸念されるので、この1-2か月の堅調相場が今後も続くと考えるのは早計であろう

2009年4月28日火曜日

4/28(火) センチメント(投資心理)の揺り戻し

日経平均 8493.77 ▼232.57
為替(15時) 95.94-99/米ドル
 東京株式市場は急反落した。前場はプラスで引けたが、後場寄りにウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)が、ストレステスト(金融機関の資産査定)の暫定結果に基づき米規制当局がシティグループ とバンク・オブ・アメリカ に対し、増資が必要になる可能性があるとの認識を伝えたと報道したことをきっかけに株価は急落した。円高進行、アジア株安、globex(シカゴの24時間金融先物取引システム)での米株先物のマイナス拡大などがスパイラル的に起こり、先物での仕掛け的な売りを誘ったようだ。
 そもそもストレステストの結果で一部の金融機関で増資が必要であるとの見方は以前よりあったのだが、最近の株式市場のセンチメントは3月上旬以降は世界景気の年内の回復期待から好転していたため、世界的に株価は悪材料にはあまり反応せず堅調に推移していた。5月相場は国内の2009年3月期本決算と今年度の業績見通しを見極めつつも、センチメントは強気から弱気に傾いていくのではないだろうか。特に最近の市場参加者の中心は短期的志向の投資家が多いように思われるので、3月以降の堅調相場は目先弱気相場に転換したと見るべきだろう。

2009年4月27日月曜日

4/27(月) GDP成長率を前年度比3.3%減に‐政府

日経平均 8726.34 △18.35
為替(15時) 96.65-68/米ドル
 内閣府は27日の臨時閣議で、09年度の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを前年度比0.0%から前年度比3.3%減に下方修正する見通しを明らかにした。また、消費者物価の総合指数も同0.4%減から過去最大の同1.3%減へ大幅な下方修正した。ちなみに国際通貨基金(IMF)では22日に世界経済見通し(WEO)の経済予想部分を公表し、金融危機に伴う世界経済の悪化を背景に、2009年の日本経済の成長率を前年比マイナス6.2%と予想しており、先進7カ国(G7)では最悪に落ち込む見通しだ。
 最近の株式市場では2009年中に景気は底打ち回復局面に入るのでは、との楽観的な見方が強まり、3月上旬以降堅調に推移しているし、24日のG7でも根拠は不明だが2009年中に世界景気は回復を始めるとの声明を発表した。各国の内需が落ち込み、雇用が切られ、不動産市場が冷え込み、倒産が増加し、さらに企業業績が悪化するという悪循環を財政出動による経済対策で断ち切ることができるのだろうか。一時的には景気指標をプラスにする効果はあるだろうが、持続的な回復を実現するには、国民のマインドを好転させるだけの中長期的なビジョン(希望)と、マインドが変わるまでの相応の時間が必要ではないだろうか。

2009年4月26日日曜日

4/26(日) コスモスイニシア、私的整理へ

 ジャスダック上場のマンション販売大手、コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)が債務負担を減らして経営再建をめざす私的整理に踏み切ることで銀行団と調整に入った。事業の縮小や再構築などの再建計画を示す見返りに、3メガバンクや住友信託銀行など約40の取引金融機関に債務の株式化や返済期限の延長を要請する。銀行団と協調して有利子負債を削減し、経営を立て直す。同社はMBO(経営陣が参加する買収)で2005年にリクルートグループから独立し、現在の筆頭株主は東京スター銀行の筆頭株主でもある投資ファンド大手のユニゾン・キャピタル。マンション販売が落ち込み、過去の投資に伴う約2000億円の有利子負債が重荷になっている。
 3月上旬以降の株式市場は米官民投資プログラム(バットバンク)や、各国の経済対策、リーマンショック後の景気急落が一部経済指標の下げ止まりから落ち着きを見せ始め、投資心理が好転している。しかしながら、今回のコスモスイニシア問題だけでなく、国内大手銀行の中にはノンリコースローン(非遡及型融資、借り手は債権全額の返済責任を負わないが貸し手が責任を負う分貸出金利が高い)を2005年ごろから残高を増やしているところもあり、今後は銀行の業績に大きく影響を及ぼす可能性がある。現在楽観的な見方が増えている株式市場も、今後は慎重な投資行動を想定した方が良さそうだ。

2009年4月25日土曜日

4/25(土) 世界経済、年末にかけ回復開始(G7)

NYダウ(24日終値) 8076.29 △119.23
為替(24日NY終値) 97.10-20/米ドル
 ワシントンで開いた7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は24日夕(現地)閉幕し、声明での世界経済の動向について「景気後退速度の鈍化やいくらかの安定化の兆候を示すものも出ている」と述べ、一部に底入れの兆しがみられるとの判断を示した。ただ「下方リスクは継続」と指摘し、金融危機と景気後退を克服するため、財政出動や金融安定化策を含めた「必要なあらゆる行動をとる」と言明した。
 景気後退速度の鈍化は昨年のリーマンショック後の10-12月期の景気急降下が収まりつつあるといの見方であろう。安定化の兆候も同様でいくつかの景気指標が急降下したあと、若干の改善もしくは横ばいになったということで、世界経済がどのような理由や背景で、年末にかけ回復開始なのかの論拠は示されなかった。アナウンスメント効果を狙った声明と見るべきであろう。3月上旬以降、いくつかの景気指標が下げ止まり、世界の株式市場は回復傾向が続いているが、景気底入れ・回復を株式が織り込みに行っていると判断するのは早急であろう。米金融機関のストレステスト(資産査定)の内容とその打開策や、世界景気の底打ちが確認できるまでは、現状の株価水準では、戻り売りや利食いを行うのが得策だと考える。

2009年4月24日金曜日

4/24(金) 米、クレジットカード問題

日経平均 8707.99 ▼139.02
為替(15時) 97.00-05/米ドル
 米国は景気の落ち込みでクレジットカード関連、消費者ローン関連の今まで正常だった債権が劣化し始めていることが今回のバンク・オブ・アメリカの決算で明らかとなったが、米政府がクレジットカードに関する規制の強化に動き始めた。オバマ大統領は、金融業界の経営幹部と会談し、カード債務の金利規制の強化などを盛り込んだ法案の成立に意欲を見せ、景気後退下で返済に苦しむ利用者を保護するのが狙いだが、カード会社の貸し渋りが深刻になる可能性もある。
 金利の規制がどのような形で実施されるかは不明だが、オバマ大統領は「金利をいつでもいくらでも引き上げられる時代はもう終わりにすべきだ」とし、是正が遅れるようなら議会と協力し、短期間で法案を成立させる方向だという。金利の上限を制限したり、減免する場合の負担分を政府が保証するのだろうが、政府によるカード会社と利用者への具体的な支援策が待たれるところだ。金融不安での公的資金投入や各種景気対策で財政赤字が急拡大する中、今回の規制強化でさらなる財政出動を伴うことになれば、いよいよ財政赤字によるドルの信認低下を懸念せざるを得ないだろう。